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高血圧症

高血圧症とは

高血圧症とは、血圧が慢性的に正常値よりも高い状態をいいます。 高血圧になると、血管の内壁が傷つき、柔軟性がなくなり、動脈硬化が進行してしまいます。

高血圧を放置していると、脳卒中や心疾患、慢性腎臓病などの重大な病気につながります。
特に日本人に多い脳卒中は、男女を問わず高血圧の影響が大きいことが知られています。

収縮期血圧が10mmHg上昇すると、脳卒中のリスクが15〜20%、心筋梗塞や狭心症のリスクが約15%程度高くなることが報告されています。

健康診断などで ”血圧が高め” と言われたら放置せず、早めに受診し原因の検査や治療を始めることが大切です。

 

高血圧症の診断

高血圧症とは、病院や健診施設などで測定した血圧値が、140/90mmHg以上の状態をいいます。

 

家庭血圧では、それより低い135mmHg/85mmHg以上が高血圧症とされます。

 

日本人の高血圧症の約90%は遺伝や食塩摂取過多、肥満などの原因が組み合わさって生じる本態性高血圧とされています。 

 

二次性高血圧症の代表としては、体内に塩分を保持するアルドステロンの過剰分泌による原発性アルドステロン症や、甲状腺機能亢進により血圧が上昇するバセドウ病が挙げられます。

 

高血圧症の治療

日本の高血圧有病者4300万人のうち、治療により血圧が140/90mmHg未満にコントロールできている人は1200万人(27%)にすぎないとされています。 高血圧症治療の降圧目標は年齢、合併症に応じて異なっています。

  診察室血圧 家庭血圧
若年、中年、前期高齢者患者 130/80mmHg未満 125/75mmHg未満
後期高齢者患者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満
糖尿病患者 130/80mmHg未満 125/75mmHg未満
慢性腎臓病患者(蛋白尿陽性) 130/80mmHg未満 125/75mmHg未満
慢性腎臓病患者(蛋白尿陰性) 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満
脳血管・冠動脈疾患患者

75歳未満:130/80mmHg未満

75歳以上:140/90mmHg未満

75歳未満:125/75mmHg未満

75歳以上:135/85mmHg未満

減塩、運動、減量、睡眠時無呼吸症候群の治療などにより高血圧の改善が期待されますが、それでも尚、血圧高値が続く場合は薬物治療が必要となります。

 

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